ブラジルの人気番組「カナル・リブレ」
この番組の目玉は、殺人現場を警察よりも早く報道するというスクープ性
その為、視聴率はいつもトップになっていたのですけども
それは仕組まれてのことだったのです。
ディレクターは警察官
ディレクターのワラセ・ソウザは元々は警察官でした。
そして、組織犯罪を撲滅するためにジャーナリストになることを決意します。
番組の立ち上げに至っては、すでに飲食店で成功を収めていた兄弟の力を借りて
カナル・リブレという情報番組をスタートさせたのでした。
だんだんとスクープを上げていく
もともと警察官だったというコネを利用して、
カナル・リブレは様々なスクープを上げていきます。
それはどこよりも早い情報だったのです。
そして番組が知れるに連れて、視聴者からの情報提供もあり
警察より早く現場にかけつたりするようなこともあったのです。
そして、遂にはワラセ・ソウザに暗殺が噂されるようになり
ワラセはボディーガードをつけて番組を続行させたのです。
警察より早く現場に到着したカナル・リブレ
ある日マフィアの抗争による事件が起きたときに
カナル・リブレは警察よりも早く現場に到着し、状況の説明も行っていたのです。
そして、ソウザのボディーガードが麻薬と拳銃の不法所持で捕まります。
この拳銃の線状痕が、以前のマフィア事件のものと一致。
ボディーガードは問い詰められ、ワラセ・ソウザに頼まれたことを自供します。
視聴率を上げるための狂った計画
ボディーガードの証言と
カナル・リブレの取材状況を鑑みると、ワラセ・ソウザが指示を行っていた事は明らか
ですが、確固たる証拠がありませんでした。
そんなときに、ボディーガードの使っていた銃がワラセの息子であるラファエルのものだったことが判明します。
警察はここぞとばかりに家宅捜索に乗り出します。
そして、ワラセが暗殺を指示したと思われる人物のリストが発見されます。
勿論、カナル・リブレで報道済みです。
ここまで来たらもう逮捕しかないと思われたのですが
ワラセは不逮捕特権というのを持っていました。
日本でもそうなんですけども、議員なんかは国会中は逮捕されないというものです。
いよいよ逮捕へ
警察の執念の捜査によって、ワラセがマフィア組織と繋がっていることがわかります。
そして、この組織と連絡を取った翌日にリストに乗った人物が殺害されていたのです。
この証拠をもとに、州議会はワラセの議員資格を剥奪し
不逮捕特権を無効としました。
ワラセの逮捕はブラジル全土に衝撃を与え関係者も次々に逮捕されたのです。
関係者の家からは、でるわでるわ麻薬や銃弾や金。
テレビディレクターで議員だったはずの男は
マフィア組織を牛耳るリーダーだったのです。
裁判へ
警察に捕まっても、ワラセの力は衰えを知らず
ワラセにとって不利益となる人物は次々と暗殺されていきます。
更には担当裁判官までも暗殺しようとしました。
しかし、担当裁判官の暗殺には失敗し、ワラセは肝疾患のために獄中死しました。
まとめ
番組の大物司会者っていうのは黒い噂が耐えませんけども
ここまで真っ黒だと逆にスゴイですよね…。
多分、噂でしかなかったのが、本当になっちゃったみたいな感じですかね。
もともと組織犯罪を潰すために報道番組を作ったはずなのに
まさか自分が報道されて潰される側になるってすごく因果応報ですね…
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