さすがはIT社会とも言うべき時代だからこそだろうか。
最近は会社の面接をするのにも、AIを使っていると言うのだ。
このソフトは、過去の合否判定の結果や、すでに会社で働いている人をモデル化したりして、
膨大な履歴書の中から企業に見合った人間をリストアップすると言うものだ。
メリットとして上げられているのが、面接担当官が変更になった場合でもブレることがないことや
作業の効率化によって面接をする時間が長く取れると言った部分が挙げられる。
書類選考や1次面接の簡略化
もっとも掲げられているのが、AIが書類選考をする事によって、書類選考や試験の合否判定や1次面接が不要になるというものだ。
学生にとって人気の企業ともなれば、それだけ審査に要する時間と言うのは必要になってくる。
時間は有限であり、時は金なりの企業からしてみればここに時間をかけるよりは直接顔を合わせての面接の方が効率的であるし、作業的にも楽になる。
さらに冒頭部分でも挙げた面接担当官が変わってもブレないと言うのは、面接される側からすればメリットにもなりうる。
AIに任せても良いのだろうか?
しかしながら、機械に任せても良いのだろうかという部分は大きい。
日本の企業のほとんどが終身雇用であるからして、就職というのは人生の中で大きな基点となることは言うまでもない。
その部分を機械が担う事によって就職氷河期がさらに加速度を増すのではないかという懸念は大いにあり得る事だと思う。
面接される側からしても機械に選ばれると言うのはひどく嫌悪感を感じる事にもなるし、日本でのAI面接官と言うのは企業にしてみれば良い事なのかもしれないが、私のような一般人からしてみれば納得のいかない部分と言うのが大きくなる。
就職氷河期の加速化
私が危惧する一番の理由としては、就職氷河期の加速化だ。
すでに働いている人をモデル化したり、既存のデータからしか採用されないと言う事は、イノベーション的には衰退して行くのではないかと思う。
今まで通りの人材がベースになるのだから新しい考え方などは機械によって消されてしまうのではないだろうか。
それと危惧されるのが人に会わなくなる事で、ますます個人の孤立化になってしまうのではないかと言う部分がある。
それでは結局本末転倒なのではないだろうか。
個人情報保護の観点からも懸念
データベースに登録すると言う事は、データが漏洩する可能性も少なからずあると言う事だ。
大きな企業になればそう言う対策はもちろんされているだろうが、していても十分でない可能性もある。
特に日本はそう言った部分に疎かったりする。
絶対的な安心感というのはないのだから、そこで躊躇するということも必要な判断になるのではないだろうか。
まとめ
私は面接をAIに任せるのは反対だ。
機械によって選別された人材で今までの維持は出来るだろうが、発展が見えて来なければ会社としても大きな損失になる。
なおかつ、日本は基本的に終身雇用なのだから、その部分を機械に委ねてしまうのは会社の命運を機械に委ねると言っても過言ではない。
さらに機械が選ばなかった場合に就職氷河期はどこまで行くのだろうか。
人材が居ないと嘆く企業は数あれど、そもそも雇用されて居ない人がこの日本にどれだけいる事だろうか。
今の企業の多くが即戦力を望み過ぎている。
教育なくして人材は生まれないし、その会社のやり方はその会社でしか身につかない。
まず採用よりも教育に力を入れるべきではないだろうか。
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