今までは南米の方にしか生息していなかった虫の火アリが神戸で発見されたと言うニュースが回って来た。
私も以前ブログの生物解説で取り上げさせてもらったが、火アリは人に対しても有害なアリである。
”https://www.rino-iroiro.top/2016/09/01/生物解説:火傷のように痛む「火アリ」【閲覧注/″
何がヤバイのかは、解説記事を読んでもらえれば分かると思うけれども、
火アリは人に対しても大きな害のある毒を保有しているし、噛む力も日本にいるアリとは比較にならない。
また1匹の戦闘力が強いにも関わらず奴らは集団で獲物に襲いかかる。
今までもこういった外来種が日本に入ってくるのは懸念されていたのだが、とうとう来たかと思うばかりである。
生態系にも影響
外来種が日本に入ってくるのは人間だけの問題ではない。
生態系が崩れる事にも大きな影響を与える。
日本古来のザリガニが絶滅の危機に瀕しているのはアメリカザリガニの台頭が原因と言われているし、琵琶湖の魚が少なくなったのも外来種のブラックバスが原因だ。
また害虫として代表的なゴキブリは、実は外来種だったりする。
(沖縄のトゥービーラ:ワモンゴキブリは元々沖縄に居たらしいけど)
日本の在来種であるヤマトゴキブリなんかは多くは森に住んで居て、樹液を餌にして居たりする。
外来種が日本に与える影響というのは計り知れないものがあるという事だ。
特に虫は繁殖力が強いので、生態系への影響がかなり危険視されている。
どこから入ってくるのか?
こう言った外来種がどこから入ってくるかと言えば、生物の多くはペットとして輸入されたものが飼い主が放して野生化するパターンだ。
次に食用として輸入したものが逃げ出して繁殖した場合もある。
そして、製品の輸入時に入り込んだものがその土地で野生化するパターンだ。
今回の火アリのケースはこの輸入品に入って居たと仮定される。
もちろんチェックはしているんだけども、虫はなかなか目視では分からなかったり、
卵や幼虫だったものが成長したりする場合もあるので、こう言った侵入を許してしまう。
同じく人に害を与える外来種
人に害を与えうる外来種として一般的なのはセアカゴケグモだ。
昔から注意を受けて居たから知らない人も居るだろうが、セアカゴケグモは本来は日本には生息して居なかった生物なのだ。
最近ではアライグマやレッサーパンダによる獣害も報告されている。
アライグマやレッサーパンダはその可愛さからペットとして日本に輸入されて来たものだが、そもそも人間には懐かない動物で気性も荒い。
そして飼いきれなくなった人が捨てて野生化したものが獣害を引き起こしているのだ。
火アリは定着するか?
さて、火アリの話に戻るが火アリはこの先日本で繁殖するだろう可能性は大いにある。
なぜならば、日本はこれから夏になるからだ。
夏や秋は虫にとっては繁殖期に入るから、この時期は繁殖しやすい。
またアリなどは雨風をしのげる場所に巣を作り卵の状態で越冬するので、冬を越えてくるだろうと思う。
日本の冬を火アリが越えられない事を祈るばかりだが、それは難しいのではないだろうか…。
神戸港から繁殖しない事を祈るばかりである。
火アリに刺されたら
火アリの毒性については、ハチに似たようなところがあり急性アレルギーによる死亡も報告されている。
まず刺されたら安静にして20〜30分様子を見て変化があれば病院を訪れて欲しいと専門家は言っている。
またもし見つけたとしても絶対に素手では触らないことが重要だ。
今は近畿地方でしか注意されて居ないが、見つけた場合は保健所に連絡する事を心がけよう。
終わりに
虫というのは実は大きな力を持っている。
だからこそ、大きさに騙されない正しい知識が必要だ。
実は火アリのウィキペディアは作られてない。
あるのは海外版の「fire ant」と言う記事になる。
私も解説記事を書く時にチラと見たが、あれは分かりにくい。
最近は他ブログ様も火アリを取り上げて居るので参考にして欲しい。
コメント
ゴキブリって外来種だったんですね!
火アリも定着しそうで怖いです。
もともと日本は森が多かった事もあり、虫が入って来にくい家の作りもしていたんですが、海外の建築方法なんかも取り入れられて、虫からして見れば侵入しやすい家の作りになっているのも1つですね
また言うまでもなく森が少なくなってくると、虫も獣も人里に降りてくるしかなくなるので、環境も一つです。
ゴキブリも日本のヤマトゴキブリなんかは数を減らしているそうですよ