怖い絵展に行ってきたので感想を書く

日常
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大人気の怖い絵展に行ってきたので感想を書いていきます。

まず正直に言うと、今回の怖い絵展は時代背景を知っているとほとんど確かにそのとおりだなって言う感じの展示会になってました。

それと人の量がすごい。
私が行ってきたのは平日だったんですけども、それにもかかわらず上野公園には長蛇の列が…。

4時くらいに行ったのに、列の待ち時間は80分。
5時半にやっと会場に入れて、見終わったのは閉館ギリギリの8時。

もうちょっとゆっくり見たかったんだけど、人の量がすごいっていうのが一番の感想かな…。

 

 

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今回の展示

今回展示されていた絵のほとんどは視覚的にも怖いと思える部分があるけれども、その背景を知るともっと怖さが増すという趣旨の絵が展示されていました。

なので、今回は、そういったことも含めつついくらか絵も紹介しようかと思います。

オイディプスの死

会場に入って一番最初に目にしたのがヘンリー・フューズリ作の「オイディプスの死」

オイディプスは生まれた時に父親を殺害し、実の母親と結婚すると言う神託を受け、その通りの人生を歩んでしまう。
作品を知っている人のほうが少ないと思うのだが、舞台作品としてもあるので見てみて欲しい。

オイディプスが真相を知ることになったのは、オイディプスが王になった途端に不作が続き、神託を受けて過去を調べるとどうやら自分が原因だと言うことが判明。

母であり妻のイオカステーはそれを知るや自害し、オイディプス自身も両の目を潰して国から追放される道を選ぶ。

 

オルフェウスの死

ぱっとみ何の絵か分からない絵だが、この首の人物はギリシャ神話に登場する詩人オルフェウスのもの。

オルフェウスは妻が死んでしまい、一度は冥界へと赴き妻を連れて帰る約束を取り付けたのだが、決して振り向いては行けないと言われながら振り向いてしまったことで妻は2度と冥界から出ることはなかった。

それに絶望したオルフェウスは新しい宗教を立ち上げてアポローンこそ唯一神であると言う教えを説きだすのだが、これに怒った他の神により身体を八つ裂きにされてしまう。

首だけになってしまったオルフェウスはその後も歌を歌い続け、最後にはレスボス島まで流れ着いたのだった。

 

オデュッセウスとセイレーン

ギリシャ神話の英雄オデュッセウスは船で旅をする時に、セイレーンの声に聞き惚れ海に飛び込もうとしている。

セイレーンは人魚のモデルとも言われ、その声を聞いたものはたちまちセイレーンに魅入られてしまう。

セイレーンたちは船を転覆させようと、次次に船の上へと上がってくる。この時、もともと尾ひれだった脚部が人間の足に変化している。

美しい美女が、魔性だということを象徴するような絵になっている。

 

ルシファー、地獄の王

ダンテの「神曲 地獄編」に描かれるルシファーを描いたもの。

Googleでルシファーを検索すると、高い確率でこの画像を見ることが出来るのだが、よくよくルシファーの手元を見てみると、人間をむさぼり食べている様子が伺える。

ダンテが巡った地獄で、このような光景を目の当たりにしたのであれば、その恐怖は如何程のものだったのだろうか…。

 

クリオと子どもたち

チャールズ・シムズ作のこの作品は、子どもたちを集めてクリオが物語を語るさまを表している。

しかしながら、クリオの手元にある巻物にはクリオ自身が血でしたためた物語も記されている。

シムズがこれを描いた当時は第一次世界大戦の最中であり、シムズ自身も戦争で長男を失ってしまい、失意のシムズはその後入水自殺してしまう。

クリオの手元にある物語には、一体どんな物語が記されているのだろうか?

 

ビール街とジン横丁

左:ジン横丁 右:ビール街

貧富の差を表した絵であり、当時ビールには高い税率が賭けられており飲める人間は僅かであった。
その為、所得の少ないものは税率が安くアルコール度数の高いジンしか飲めなかった。

恐ろしいのはジン横丁の模様である。

子どもが落ちそうになっても気づかない。すでに潰れている者にも無理やり酒を飲ませる。
まさに地獄のような様相が描かれている。

 

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レディー・ジェーンの処刑

今回の展示の目玉であるレディー・ジェーンの処刑。

展示場では一番大きな絵画としても注目を引いていた。

レディー・ジェーンは政略によってイングランド発の女王として即位するが、大逆罪の為に処刑されてしまう。
彼女が王女として即位した期間はわずか9日間であり、彼女の年齢は16歳であった。

運命に翻弄された少女の凄惨さを表現する絵画となっている。

目隠しをした彼女を断頭台へと誘っているのは牧師であり、左で壁に寄りかかっているのはレディー・ジェーンの侍女たちだ。

 

斧を持つ処刑人の腰にはナイフが描かれており、当時の処刑方法がいかに粗悪なものであったかを物語っている。
(首を斧で切り落とすのだが、失敗も多くナイフで首を斬ることも多かったからだ)

 

時代背景を知っていればこそ、こういった部分にも目が行くのだが、知らない人にとってはただ少女が処刑されようとされている部分の絵にしか写らないだろう。

 

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感想

やっぱり今回の展示で何が一番しんどいかって人の多さと時間のなさ。
ゆっくり鑑賞したかったのだけれど、人の波もあるし閉館時間のアナウンスが更に焦りを増加させる。

もうちょっと早い時間に出てればよかったのかなとも思うけれども、今回の展示はかなりの盛況みたい。

展示されている絵画は見たことのある絵もあれば、見たことのない絵もあって絵に関して言えばかなり楽しめたかな。

待ち時間は寒かったから、できるだけ暖かくしていくことをオススメする。

 

今回紹介していない絵も展示されているので、開催期間中に行けるのであれば行っておいて欲しい。

 

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