パンやパスタの原料となる麦種が人の命を奪っていたとしたら
あなたはどんな反応をするだろうか?
基本的に、麦には毒性などなく、主食となるだけの強い生産性がある。
人の命を奪うのは特定の麦だけだ。
人を苦しめる麦
人を殺す殺人麦の正体は、麦角菌という菌種に感染してしまった麦だ。
これに感染すると、麦はその一部を黒くする。
これを麦角と言って、アルカロイドを含んでいるため様々な症状が現れる。
中世ヨーロッパでは、そこまで研究が進んでいなかったこともあって
「聖アントニウスの火」と言われて恐れられていた。
聖アントニウスの火
麦角菌によって起こされる中毒症状は、循環器系や神経系に行き渡り
手足の壊死や呼吸困難を引き起こします。
聖アントニウスに祈れば治る
魔女の呪い
などと言われて、中世ヨーロッパでは非常に恐ろしい病気でした。
まぁ、中毒症状ですから大事に至る前に麦角菌の摂取をヤメれば
それは治りますよって話だもんね(;´∀`)
魔女の呪い解明される…
麻薬の原料にもなっている
幻覚剤となるLSDという麻薬の成分を発見する原因になったのも麦角菌です。
スイスの学者であるアルベート・ホフマンが麦角菌を使って誘導したのが
「リゼルグ酸ジエチルアミド」という物質で、これがLSDの主成分となります。
LSDは幻覚剤として、人に幻想的な風景を見せるとされます。
1970年に日本では麻薬指定されました。
まとめ
今では原因が分かっているため、麦角がついている麦が栽培されることはありません。
昔だからこその病気とも言えるでしょうね。
このことに気づいていた人も居たと思われ
魔女裁判は、麦が収穫される時期に多く行われていたのだとか。
魔女裁判の理由ではないかとも言われるとは、なんとも恐ろしいですミ´・ω・`ミ
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