東洋経済に投稿されたコラムに
「日本人はインフルエンザを怖がり過ぎている」
「自宅療養で十分完治できるものである」
「確かに注意すべきハイリスク患者はいるもののあんなに大々的に怯えなくていい」
というコラムが書かれていた。
このこラムを書いているのが医者だと言うことが、まずもって問題なのではないかと思うのだ。
日本の医療というものは、進んではいるけれども、公開されているわけではない。
私はもちろんインフルエンザについてはある程度知識があるので、
このコラムの言いたいことも分かるし、だからと言って軽視していいと思える内容でもないと思っている。
まず、インフルエンザが日本において重大化するのは、日本人のワーカーホリックが原因だ。
熱があっても、診断書がなければ休めなかったり、健康維持が出来ないくらいの長時間労働
さらには、それに対しての報酬が雀の涙とくれば、否が応でも働かなければいけないという考えになる。
実際には、風邪だったとしても重症化しないように、感染させないように休むことが大切なのだ。
さて、私が疑問に思ったのはワクチン接種についての行だ。
ただし、やれることをやってインフルエンザになって休まれるのと、何もやらずに休まれるのとでは、ちょっと違いますよね。
確かにその通りではあるのだが、ワクチン接種にも危険があることを注意しないのは医師としてどうなのだろうか。
インフルエンザワクチンは筋肉注射なのでとても痛い。
さらに、風邪のような症状も出る時もあれば、重篤化して肺炎のリスクだって存在する。
ワクチンと言うのは、予防できる完璧な魔法のようなものではない。
ワクチンと言うのは弱体化させたインフルエンザウィルスを
わざと体に入れることで抗体を精製し、
なりにくくすると言うものだと言うのを多くの人は理解しているのだろうか?
そもそもワクチンとウィルスを別物と考えていてその事を教えないと言うのは、
上記にも書いたように医療の見えない部分をさらに見えなくしている事になる。
このコラムが言っていることは概ね正しい。
自宅療養も可能だし
下手をすれば薬もいらない。
そもそも、人間には自己治癒力があるから、大概の病気に対して薬と言うのはいらないのだ。
ただ、自宅療養で治すのには結構な時間がかかるもので、
薬によって早く治せるならそれに越したことはないと思うのだ。
また多くの人が勘違いをしているのが、
風邪のような症状だからインフルエンザかもしれないと言うのも間違いだ。
38度以上の熱が出て、体の節々が痛い
典型的なインフルエンザの症状なのだが、風邪の場合も同じような症状が出る。
高熱が出て、1日観察してみて2日続くようなら病院へと言うのが賢いやり方だ。
ただの風邪で病院へ行って、そこでインフルエンザをうつされるということもあるからだ。
このコラムで、医師が言いたいのは
そこまで重大に考えるべきものではないという事を言いたいのだろうが、
それにしては言葉が不適切で幼稚だと言わざるを得ない。
実際に、病院へ行く人にとってインフルエンザだと診断さらたいから行くわけではなく、
インフルエンザではありませんという確たる証拠を提示して欲しいのが実情だ。
確かにインフルエンザですと言うものがあれば
大手を振って家に引きこもることが出来るが、
我々がしたいのはインフルエンザじゃないと突きつけて仕事へ行くことなのだ。
日本人の特徴として、慎重な部分があるわけだ。
医者の実情だけで迷惑と言われても、
それでは安心できないのが日本人の悪いところであり、
もっと言葉を選んでコラムを書いて欲しかったと思うばかりである。
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