どうもりのです。
冷たい熱帯魚の記事を書いたら、
やっぱりこっちも書いておかないとな思いました。
コチラも後味の悪い映画第五位にランクインした「凶悪」という映画です。
凶悪という映画
こちらも冷たい熱帯魚と同じく、実際に起こった事件を元に作られています。
この事件は、本当ならば発覚せず
誰にも知られることなく終わったはずの事件だったのですが、
とある死刑囚が新聞記者に告白したことからマスコミが先行した事件です。
主演にピエール瀧、リリー・フランキーを迎え、
ものすごい演技力の高い作品になっています。
冷たい熱帯魚はおすすめすることは出来ないんですけども、
「凶悪」のほうは私的には結構オススメの映画だったりするんですよね。
<ある死刑囚の告白>
もともとは小説として出版されていました。
この事件は、殺人や放火で逮捕されたヤクザが、
自分の背後には「先生」と呼ばれるフィクサーが存在していて、
自分はその指示で殺人をしたという告発を受けて発覚しました。
その事件は周到に仕組まれていて、
実際に上げられた事件の内、立件できたのは1件だけ。
しかも、そこには告発した死刑囚の思惑も隠されていたのです。
<凶悪>
映画は主人公の新聞記者が、
告白者であるピエール瀧から手紙を貰い、
その記憶を再現した後に、様々な問題を取材していくという感じで進みます。
ピエール瀧の証言としては、自分は他に3件の殺人事件に関わっており、
その背後には「先生」と呼ばれる存在が居たというのです。
「先生」は詐欺と不動産のプロで、
ピエール瀧よりも権力を持っているので、恐ろしい存在である。
しかし、自分だけが死刑で裁かれるのは納得が行かないので、
どうせなら道連れにしたいということだったのです。
取材をすすめるうちに、確かに「先生」の存在に迫っていく新聞記者ですが、
行く先々で殺されかけたり不当な扱いを受けます。
家では認知症の母の介護があり、
日に日にやつれていくのですが、
ピエール瀧の後悔しているという言葉を信じてついに先生の逮捕にこぎつけます。
しかし、法定で語られたピエール瀧の言葉は、
後悔なんてものはなく、ただ自分の死刑執行を
先延ばしにするために新しい事件を告発したというのです。
そこで、物語は終わるため、
ハッピーエンドではありませんが、冷たい熱帯魚よりマシです。
イヤ本当に。
<演技力がすごい>
ピエール瀧さんといえば、アナと雪の女王で「オラフ」の声を演じています。
そして、リリー・フランキーさんといえば、
東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜の作者です。
この2つの作品からは想像もつかないくらいに、
悪人を演じきる2人の演技力には、感動を覚えました。
なにがそこまでスゴイかというと、
ふたりともまるで悪いことをやっているという感覚がないのですよね。
リリー・フランキーは黒幕の「先生」役で、
ピエール瀧演じる実行犯のヤクザとともに
一人の男性に保険金を掛けて殺します。
その時に、相手にスタンガンをあてたり、
大量の酒を飲ますのですが、
まるで祭りでもやっているようにアッサリとそれをやっちゃうんですよね…。
殺す男性の家族には
「死にたくないって行ってるんだけどさ…。どうする?」
と言うセリフを言う時の冷たさが、
あのリリー・フランキーさんなのか?!と疑ってしまったほどです。
ピエール瀧さんもまるでいつも通りであるかのように自然な演技でした。
こう言っちゃうと、2人が本当に悪人だからこそ出来るんだ
というような書き方になってしまっていますが、
そんなことはありませんよ(; ・`д・´)
あの自然な演技は、
お二人だからこその技というか、
さすがの年季を感じます。
もしも演技を志す方がいらっしゃれば、
この「凶悪」という映画を見ておくことをおすすめします。
特に自然な演技をしろと言われるような方にとって、
この映画はその自然さが逆に想像以上の恐怖を与えてくれることでしょう!
総評
凶悪は冷たい熱帯魚よりもグロくありませんし、
なおかつ演技も素晴らしく自然です。
私としては後味が悪いというよりも、
その演技力の高さで映画の中ではなかなかの物があると思っています。
と言うか、3回位見ても飽きない映画ですよ!!
まぁ、怖いのが苦手な人や暴力シーンが嫌いな人には
ちょっと厳しい映画かもしれませんが…(;´∀`)
でも、私の中では冷たい熱帯魚より全然おすすめできる作品です!
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